第1章

キヤノンPPCの開発

キヤノン(株) 取締役 映像事務機事業部長 田中 宏氏


田中 宏氏
PPCの歴史 キヤノンのPPC参入

PPC参入の動機

立ちはだかるXEROXの特許の壁

 「黒猫が白猫になる」、ここを攻める!

 PPC開発の基本方針

 正に天啓! CdSが使える?


電子写真新方式(NP方式)の実現に向けて

問題解決の核心に突き当たった!

ブレークスルーは目前にある!

ついになった独自の新プロセス・NP方式の発明!

特許化への取り組み

わが国初のPPC NP-1100(L)

国産初のPPC/NP1100の発表

開発体制と環境

ブレードクリーナの特許

液体現像PPCの開発成功

XEROXに対抗しうる橋頭堡を固めた!

再飛躍を期しての自己否定、ジャンピング現像方式の創出


開発の基本方針 壁がないようなものはやらない!

アイデアのブラッシュアップと共同特許方針

複写機の技術料収入

ミニコピアの開発

技術主導から本格的なマーケティング導入へ

小事業所、パーソナルユースにビジネスチャンス!

パーソナルユース複写機開発の基本方針

複写機のAE-1を目指す

 品質とコストの相克

 開発はAE-1と同じタスクフォースで…

心臓部を寿命前に丸ごと取り替える!


エピローグ

ジャンピング方式に至るわれわれの独自技術

商品企画と技術企画のマッチング

-壁を越えられるかどうかを判断できる技術者が最も重要な技術者-

コピーのカラー革命

アナログからデジタルへ

挑戦者の向こう傷は問わない!

忘れてはならない「温故知新」


Q&A

ジャンピング現像とは何か

申請特許の性格について

マーケティング情報を技術開発側でどう受けとめるか

遊びの要素というアイデアを出して来たのはどのような部門か

ライセンスを公開し、技術優位性を保持できている理由は何か

技術開発における上下の信頼とはどういうことか

タスクフォースと研究所はどういう関係にあったか

ミニコピアのマーケットサイズはどの位と考えるか、
 アナログとディジタルは今後どう進むと考えるか

ミニコピアの事業スケールを、計画時、どのくらいに考えていたか

デジタル化でFAX・複写機・プリンタの境界はなくなか

ミニコピアで十万円を切る可能性はあるか

当初、複写機を始めるに当って、人材確保はどうしたか

ペーパーレスの流れが言われているが、どう思うか

第2章

小惑星探査機 “はやぶさ”そのミッションと帰還

JAXA 教授 川口淳一郎氏


川口淳一郎氏
小惑星探査の目的

小惑星イトカワに秘められる太陽系の起源の謎

 地球と異なるイトカワの組成

世界初への “はやぶさ” の挑戦

“はやぶさ” が挑んだ五つの大きなオリジナル技術

ひそかに構想していた小惑星ランデブー計画

NASAもためらうような計画でなければ

NASAに勝つ

着陸に要求される驚くべき精度制御

一秒の着陸予定が30分に

コンピュータの自動処理に、人を介入させる余地をつくって出来た窮地の脱出


はやぶさ(イメージ)JAXA提供
直面した危機

第二エンジンからの燃料漏れ、電源のダウン、通信の途絶

「それでも、“はやぶさ”のゴールは地球」が、みんなの信念

太陽電池とアンテナが救出条件に共に整うときの必死の計算

通信手段の手探り

腐心したモチベーションの維持

危機を救った一ビット通信

エンジンがすべて死んだ、これが最後か

動き出した奇策


“はやぶさ”の帰還

わが子のような “はやぶさ” を大気に突入させるために軌道修正

- 一度は止まったエンジンが動き出したばっかりに-

カプセルに残っていたへその緒


Q&A

 “はやぶさ”の名前の由来、糸川英夫先生のこと

 “はやぶさ”と広報活動

ハイブリッドの推進機関で飛ぶ宇宙船を目指す

幾つもある世界でトップの技術

最後は人

第3章

“はやぶさ” 帰還秘話・未来を創る

JAXA 名誉教授 的川泰宣氏


的川泰宣氏
最初から世界の最高レベルを目指した日本の宇宙科学

“はやぶさ”の華やかな悲劇

母親と子どもたちの“はやぶさ”への共感

ペンシルロケットから出発した日本の宇宙開発

糸川先生とペンシルロケット

 糸川先生の思い

自信と矜持を失っていた日本に活力を与える!

資金不足の中で世界の最高峰を目指す

宇宙科学分野の日本の三つの世界トップレベル

“はやぶさ”と日本の宇宙科学の隠れたエピソード

三度の「もうだめだ…」を乗り越えた“はやぶさ”

「サイエンス誌」に特集号を編ませた、危機の最中の“はやぶさ”の観測

漁業の人の理解の上に成り立っている日本のロケッ

“はやぶさ” 命名の経

ファン100万人を狙ったミリオン・キャンペーン

性能計算書の表紙タイトルは銘酒“虎之児”

“はやぶさ”を帰還させた1ビット通信とルール違反の奇跡のマジック

第一のピンチ、燃料がすべて漏れて“はやぶさ”の方向制御が出来ない!

 ― 残っているイオンエンジンをなんとか噴かせて ―

第二のピンチ、通信が途絶えて“はやぶさ”が行方不明

 ポットの湯を替えてモチベーションを維持した川口淳一郎

 忍耐強く、1ビット通信で状況をつかむ

第三のピンチ、イオンエンジンが全て故障

 イオンエンジン奇跡のマジック

 イオンエンジン最悪の事態に備えた、打ち上げ数日前のルール違反

 ルール違反とは何か

日本の宇宙科学技術の未来、求められている日本の方向

ハレー彗星に群がる6機の人工衛星(イメージ)
中央が「すいせい」JAXA提供

 日本の宇宙科学技術

 国際宇宙ステーション船長に任命された若田さん

 幼い共感と感動が未来をつくる

 共感と尊敬、世界貢献が問われる時代

 命のトライアングルを軸とした人づくり

Q&A

想定外の事態にいかに対処できるか

セキュリティ第一の考えは硬直化の象徴

安く安くと、アメリカに頼っていた部品購入

日本の宇宙科学技術が持つ抑止力を評価出来ない日本の風土

新しい担い手が生まれる土壌をつくる

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