『グローバル化時代における伝統と文化』
「イノベーションフォーラム21」の今期第2回例会は、来る11月22日(金)~23日(土)、1泊2日で、奥三河に鎌倉・室町の時代から伝承される国指定の重要無形民俗文化財「花祭」と、その奥三河に根付いて活動している和太鼓と篠笛集団「志多ら」を訪ねます。
【花祭】
「花祭」とは、奥三河(愛知県北設楽郡)の地に鎌倉・室町の時代から伝承される、「穢れ衰えた魂」に代わって、新しい、強力な魂を呼び込もうとする「鎮魂」の祭りで、国指定の重要無形民俗文化財(今回訪問の北設楽郡に伝承されている祭りのみ)。奥三河11ヵ村で巨大な鬼面を被った舞が夜を徹して舞われ、11ヵ村それぞれで舞や篠笛の調子、使われる道具を少しずつ異にしながら、800年を超えて伝統を崩さず、厳格な神事を今日に伝承して来た。1ヵ村で舞や篠笛、鈴の振り手や作り手が一時欠けても、村毎にこれが少しずつ違うため、隣村から代わりを頼むわけにはいかない。またこの「花祭」で使われる鬼面や篠笛、鈴などはすべて、それぞれに家業を持つ村人の手で作られ、今日に伝承されて来た。
鬼が焚火の山を「鉞」で撥ね、夜空を焦がす勇壮な光影は、今回観る「月の花祭」でしか見られない。
www.town.toei.aichi.jp/hana/top/top.html
【志多ら】
「志多ら」はプロの和太鼓・篠笛集団。1990年、この奥三河の北設楽郡東栄町に本拠を移し、熾烈な修練に励みながらこの地に根づいて活動している。国の重要無形民俗文化財・東栄町東薗目地区の「花祭」に「志多ら舞」を奉納し続け、里人に愛されながら活動を続けている。
1995年、NHKの「日本まんなか紀行/二年目の花祭」で放映され、以来喜太郎との共演をはじめ、数々の国内外の公演活動を通じて活躍している。第1回東京国際和太鼓コンテスト、組太鼓部門(2002年)で最優秀賞を受賞した。
今回は、特別にこの和太鼓・篠笛集団「志多ら」の修練の場でもある生活拠点を見学させていただき、その練習風景に触れさせていただいて、併せて直に和太鼓に触れさせていただく。また、夕の会食時、この「志多ら」のメンバーに依る本格的な演奏の一端をご披瀝いただく。
因みに、今回この奥三河の夜を徹して行われる「花祭」をご同行いただいてご案内いただくのは、この「志多ら」の総合統括プロデューサーの大脇聡氏。今回の全ての企画、準備にご尽力いただいた。
【宿】
今回の宿泊先は奥三河の湯谷温泉。秋の紅葉の景勝地。渓流宇連川に面し、大正ロマン風の建家で、古き良き日本の宿の趣を感じさせる老舗旅館の「はづ別館」。全室和室で、温泉は源泉掛け流し。民芸調の設いと拘りのある照明、調度品が落ち着いた雰囲気を醸し出している。温泉の泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、その効能は打ち身、筋肉痛に良いと言われる。料理は地場の山・川の素材を活かした山里料理。今回は特別の計らいで全館貸し切り。
www.hazu.co.jp/hazubekkan/points/
皆様方の積極的なご参加をお勧め申し上げます。
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