『日本刀を鍛える』
原 丈人氏
皆様のご参加をいただいております2015年度前期「イノベーションフォーラム21」の今期最終回は、来る10月21日(水)、刀匠で “日本職人名工会殿堂名匠” 吉原義人氏を氏の作刀工房にお訪ねして、氏の長年のご苦労の上に成る「日本刀の鍛錬」についてお話を伺うと同時に又とない機会をいただくことが出来ました。
氏は、100年に一人出るか出ないかといわれる名匠で、鎌倉期の豪壮な体配に、匂本位の華やかな丁字刃を元から先まで破定なく焼き、地には絶えて久しかった備前伝の最も困難なテーマとされる“映り”を鮮やかに再現して極めて高く評価されている、現代きっての刀鍛冶です。また、伊勢神宮の第60回、61回の式年遷宮で御神宝直刀三振を作刀している、古今の名人といわれる刀鍛冶で、更には、米国ボストン美術館およびメトロポリタン美術館で買上げられ展示されている、氏は唯一人の現代の刀匠です。
また、氏は米国にも工房を持ち、国際交流にも情熱を燃している刀剣作家です。
氏は、「いい刀は技術だけで出来ない。理想の刀を描く想像力とこれを具現化する技術が必要だ」と言います。
ここには、われわれが近代化の過程でいつか振るい落とし、忘れかけて来た、掛替えのないものがある。しかも、そこには、今後日本のグローバルリーダーシップと国際競争力に結びつけていく「日本ならではの“技術力”と“ものづくり力”への重大なヒントがある。と思えてなりません。
皆様方の積極的なご参加いただけましたら幸甚に存じます。
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