ー 激変する科学・技術本流、日本製造業の競争力の回復を求めて ー
2019年後期スケジュール
- 12月16日(月)
- 『AI時代を切り開く、NVIDIAの挑戦』
- NVIDIA 日本代表 兼 米国本社副社長 大崎 真孝 氏
世界最先端データセンター
GPU TESLA 100
NVIDIAは今、自らAI時代を切り拓きつつある最先端企業。今やIoTとAI 時代に不可欠の存在。設立はインターネット黎明期の1993年。GPU(Graphics ProcessingUnit)の開発・生産が出発。躍進のきっかけは約5年前に火がつい た「ディープラーニング」。このAIの爆発的進化を推進しているのが同社。 Google、IBMなどの研究開発で使用されている「Tesla」を開発、提供して いるのがNVIDIA。今、自ら1,000兆円規模市場が見込まれる自動運転技術の開発に挑み、トヨタ自動車は最近NVIDIAとの本格的な自動運転
に関わる技術関係を深め、NVIDIAの技術開発動向が注目されている。
- 1月15日(水)
- 『 “はやぶさ 2” のミッション、太陽系の誕生と生命起源の秘密に迫る』
- JAXA宇宙科学研究所 教授 はやぶさ2プロジェクトマネージャー 津田雄一 氏
小惑星リュウグウに到着した はやぶさ2
2014年12月、「太陽系の誕生と生命起源の秘密に迫る」ことをミッション に打ち上げられた「はやぶさ2」は、2018年6月小惑星「リュウグウ」に到着。 2019年7月、世界初複数地点着陸、地下物質採取成功。2020年末帰還 予定。克服すべき課題は山程あった。氏は“初代はやぶさ”にも携り、39歳 で「はやぶさ2」総責任者。「100点満点で1000点。事前準備を含め完璧 だった」と言う。今年はアポロ月面着陸50周年、地球外知的生命体に人類 の文明を伝えるという壮大な目的を持ったボイジャーが打ち上げられた のは1977年。人類の夢と挑戦、それに応える科学技術の進歩に触れる。
- 2月12日(水)
- 『人類史上初のブラックホールの撮影』
- 国立天文台水沢VLBI観測 教授/所長本間 希樹 氏
地球サイズ 超巨大仮想電波望遠鏡の創出が成功させた
人類史上初撮影に成功した
ブラックホール
2019年4月10日、人類史上初のブラックホール撮影成功の報が世界 を奔った。本間希樹氏を中心とする日本の研究者、川崎市の中小業 など、世界の研究者・技術者が一丸となって到達した偉大な科学的 業績。撮影されたのは乙女座銀河団 M87 巨大ブラックホール。地球 から5500万光年、その質量は太陽の65億倍。世界8つの電波望遠鏡 をアップグレードして結合。圧倒的感度と解像度を持つ、地球サイズの 仮想望遠鏡を作り上げた。一般相対性理論の発表100年を経た節目 に、このアインシュタインの理論が予言する天体の存在が実証された。
3月12日(木)↓8月31日 (月)
会場・オンライン併催- 『小野薬品の企業理念と研究開発戦略、
最癌免疫薬オプジーボ開発の挑戦の軌跡”』 - 小野薬品工業(株) 取締役 副社長執行役員 粟田 浩 氏
癌細胞と免疫細胞模式図
創業302年の製薬企業。売上2,900億円で純利益620億円、2018年度対売上・ 研究開発費24.3%。世界的高収益・新薬高開発型企業。これまで画期的 イノベーションを2つ持ち、一つは夢の新薬といわれたプロスタグランディン、 もう一つはノーベル賞受賞者 京大名誉教授本庶佑氏、米BMSとの共同 開発、米サイエンス誌 2013年度「Breakthrough of the year」のトップを 飾った、同社今日の成長ドライバー 抗悪性腫瘍剤オプジーボ。PD-1の 免疫抑制の仕組みの解明、創薬開発研究、治験...その間15年を要した。
4月10日(金)↓9月18日 (金)
会場・オンライン併催- 『Brewed Protein™の開発と応用』
- Spiber(株) 共同創業者、取締役 兼 執行役 菅原潤一 氏
異次元の機能と優れた環境特性を持つ蛋白質素材
クモの糸 紡糸
山形県鶴岡市が拠点。世界初合成クモの糸繊維の量産技術の開発 に成功し、世界が瞠目したベンチャー企業。氏は慶應義塾大学在学 中、同大先端生命科学研究所でクモの糸の研究に専念していた関山 和秀氏(現Spiber社 社長)と今日の Spiber を立ち上げた共同創業者。 2016年8月、本会で関山社長から創業の夢と苦闘の道程を伺ったが、 タイ工場の立ち上げ、GOLDWINとの事業化も本格化した今、改めて その軌跡と夢を伺う。「クモの糸」は鋼鉄の340倍の異次元の強靭さ、 環境性能など驚異的潜在力を持つ蛋白質繊維。NASAが断念した挑戦。
5月22日(金)↓10月16日 (金)
会場・オンライン併催- 『本格的グローバル展開に踏み切った
日立のデジタル革新プラットフォーム事業』 - (株)日立製作所 執行役常務 大槻隆一 氏
日立が「Lumada」で
世界攻略へ
2020年1月、日立製作所は独自の I oT、デジタルイノベーション プラッ トフォーム Lumada 事業の本格的なグローバル展開に踏み切るため、 米国子会社二社を統合。グローバルなフロント機能の中核として、新会社 「Hitachi Vantara」を創設する。日本の “ものづくり” の強みは匠の技、基幹 ソフトに弱いと言われて来た。ターゲットはモビリティ、ライフ、インダストリー、 エネルギー、ITの5分野。社員数約1万2千人。2019年のLumada事業 の売上は1兆1700億円。しかしその9割は国内実績だった。大槻氏は、 これまで日立 Lumada事業の世界展開に中心的役割を果して来られた方。