挑戦者本人が語る「明日の技術・製品開発と独自の企業価値創出研究会」

最近のプログラム

2023年3月14日(火)

会場・オンライン併催

日本アイ・ビー・エム(株) 副社長執行役員 最高技術責任者 兼 研究開発担当 森本 典繁氏

『今後のIBMの先端IT技術開発と“ものづくり力”の重要性を考える』

 弊会主軸研究会のひとつ「イノベーションフォーラム」では、来る3月14日(火)『今後のIBMの先端IT技術開発と“ものづくり力”の重要性を考える』と題して日本アイ・ビー・エム(株)副社長執行役員 最高技術責任者 兼 研究開発担当 森本典繁氏をお招きしてご講演いただきます。

森本 典繁氏

森本 典繁氏

 激動の90年代といわれる1993年、 IBM初の外部招請会長 兼 最高経営責任者(CEO)としてルイス・ガースナーをRJRナビスコから迎え、氏の経営指導の下、文字通り「崖っ淵からの生還」といわれ、奇跡的再生を果たしたIBMのとった戦略が、最近、少し変わってきたように思われます。

 それは当時、オープン化とダウンサイジングなど、ビル・ゲイツをはじめとする米国シリコンバレーを中心とする起業家たちによってもたらされたコンピュータの巨大な時代変化の波にIBMは対応出来ず、事業領域を侵略されて、遂に1991~93年、1兆5千億円を超える空前の累積赤字を計上。

IBM 量子コンピューター

 しかし、その真因は、当時のエイカーズの前任社長の大きなミスにもあったのでした。それは、自社のパソコンのOSを外部ベンチャーに外注していたのでした。その外部ベンチャーこそマイクロソフト社。OS名はMS-DOS.それを率いていたのが、当時25才のビルゲイツだったのです。しかも、ビル・ゲイツはそのコピー・ライトはIBMにではなくマイクロ・ソフトにあること、そのMS-DOSの使用はIBM以外のサードパーティーによるパソコンでも良いことを何とIBMに認めさせ、これがIBM-PC互換機が生まれた背景だったのです。従って、このIBMが陥った経営の一大危機は、IBM自らが招いたものであったとも言えるのです。

 この余りにも大きな教訓をもつこれはこれとして、新しくCEOに迎えられたガースナーのクラウド時代到来の予見の下、IBMは「コンピュータというハードウェア企業からグローバル・ビジネス & テクノロジー・サービスというソフト企業」への企業戦略の大転換を決意。これは自ら更なる未来を創出し、「崖っ淵からの生還」といわれたIBM社の「奇跡的再生」につながった一大戦略でした。

 それが最近、「IBMは再び自らハードをも手掛ける、ハード重視企業に戻ってきているのではないか」、と思わせる兆候が散見されるようになったと思うのです。

 昨今、日本の製造業の中から、世界競争力の相対的低下の下、“日本の脱製造業、ソフト化への転換”が声高に聞こえないでもない今日、少しくIBM社の今日の企業戦略とその意思決定の背景に耳目を向ける必要があるのではないか、と思えるのです。

 森本氏は「この半世紀、社会は自動化と高度な情報技術発展と共に成長し、処理すべきデータ量は飛躍的に増加した。複雑化する情報を処理するため、1992年当時の半導体プロセッサは数十万トランジスタで構成されていたが、現在では十億を超える。

 この間、多くの継続的技術革新が必要だった。IBMは「ものからコト」へビジネスモデルを転換したと言われて来たが、一方、一貫して量子コンピューター等、次世代技術開発に注力して来た。今回、IBMの先端技術開発を通して、自らの未来を創る技術力を持つ重要性と情報技術の発展方向を紹介したい」と仰っています。

 ご案内の通り、IBMの時価総額は1993年の300億ドルから1181億ドル、収益は605.3億ドル(8兆2300億円)へと増加するという劇的なものでした。2007年12月期以降各年度のIBMの税引き前利益は、145億ドル、167億ドル、181億ドルと伸び続け、直近の総資産利益率(ROA)は11.5%、株主資本利益率(ROE)70.8%。IBMは企業環境の大激変という大試練を見事に乗り切ったのでした。

 また驚くべきは、特許出願件数も2022年度こそ世界2位であったものの、それまでIBMは何と空前の累積赤字を計上した1993年から、脅威的回復を果たして量子コンピュータで再び世界の注目を集め、売上高で167億ドル(2兆1700億円)を計上した2021年の間、特許出願件数で28年間、連続世界首位の座を維持していたのです。

 本会は、6回で1会期とさせていただいておりますが、是非、私共の活動を知っていただきたくスポットでのご案内を差し上げた次第です。
 何卒ご検討いただきご参加賜りましたら幸いに存じます。


日程

【日 時】 2023年3月14日(火)13:30-17:00 
【会 場】 国際文化会館 別館2階 講堂
      東京都港区六本木5-11-16
      電話:03-3470-4611
【Online】 配信はZoom 使用
【テーマ】『今後のIBMの先端IT技術開発と“ものづくり力”の重要性を考える』
【講 師】 日本アイ・ビー・エム(株)
      副社長執行役員 最高技術責任者 兼 研究開発担当
      森本 典繁氏
【チェアマン】
      (有)入交昭一郎 代表
      元本田技研工業(株) 取締役副社長
      元 (株)セガ・エンタープライゼス
      代表取締役社長・会長
      入交昭一郎氏
【締 切】 3月8日(木)

スケジュール

  • 13:30-13:35 ご挨拶
  • 13:35-14:00 自己紹介
  • 14:00-15:00 ご講演(前段)
  • 15:00-15:15 休憩
  • 15:15-16:15 ご講演(後段)
  • 16:15-17:00 Q&A
     

参加費

 
1名参加
2名参加 / 1人
弊会維持会員 34,000円+3,400円(税10%)= 37,400円 30,000円+3,000円(税10%)= 33,000円
これまでのご参加企業
40,000円+4,000円(税10%)= 44,000円 36,000円+3,600円(税10%)= 39,600円
初めて参加される企業
45,000円+4,500円(税10%)= 49,500円 41,000円+4,100円(税10%)= 45,100円

▶▶▶ お申し込みは「申し込みフォーム」よりお願いします。

※お申し込み後、請求書を発行させていただきます。


【事務局】 新経営研究会 担当:田中
      東京都千代田区麹町1-6-9 DIK麹町804
      TEL: 03(3265)4341


会 場

国際文化会館 東京都港区六本木5-11-16
・都営大江戸線 「麻布十番駅」7番出口より徒歩5分 (上り急勾配あり)
・東京メトロ南北線 「麻布十番駅」4番出口より徒歩8分 (上り急勾配あり)
・東京メトロ日比谷線「六本木駅」 3番出口より徒歩10分



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