『新たな価値創造 超高解像度TV・Cell REGZAの開発、
日本のものづくりの復権を目指して』
Cell REGZAは構想に7年、開発に4年を掛け、「TVの革命」をモットーに、東芝の総合技術力を結集して製品化に取り組み、2009年12月に発売された画期的テレビです。
因みに、Cell REGZAは500万対1という空前のダイナミックコントラストを達成し、これまでの家庭用テレビの最高値が200万対1であったことを見れば、Cell REGZAの技術的達成度が量り知れます。又、Cell REGZAはフルハイビジョンの次の発展性を模索する、次世代のテレビを窺うテレビです。しかし、本会がこの Cell REGZA を取り上げさせていただく本意は、Cell REGZA がスタンドアロンの製品として「究極に立つTV」であるからだけではありません。
本会がこのCell REGZAを取り上げる最大の趣旨は、先ずこの技術と製品が、ここに携わった方々の、差別化というような目的を超えた、「TVの革命」という、大きな溢れるような夢と情熱が根本にあって生み出されたものであったこと。第2に、Cell REGZAが日本のこれからの新しいものづくりを目指し、新たな価値創造を目指して開発に着手された技術・製品開発であったということに尽きます。
Cell REGZAのキーワードは「TV=エンジン」で、ディスプレイではなかった。Cell
REGZAの超高解像・高機能は全てソフトウェアとして半導体に組み込まれ、グローバルなオープン環境下でブラックボックス化されたプラットフォームとして機能可能です。即ち、Cell REGZAは、同社の技術力をグローバル市場での競争力に結びつける開発戦略を持って生み出されたもので、今後の日本の新たなビジネスモデルを構築していく大きな可能性をこのCell REGZAは内包しています。
今、日本の技術力を今日のオープン化されたグローバルマーケットでの競争力に結びつけ、しかも世界の発展と成長、時代の課題に貢献出来る開発戦略と日本の新たなビジネスモデルが求められ、日本のものづくり経営の再構築が求められています。
かかる今日、東芝のCell REGZAを通して、今後の日本の開発戦略と‘ものづくり経営’の方向と在り方を再考したい、というのがこのセッションの目的です。
|